みなさん、こんにちは。今日は漢方小話をしたいと思います。現代医療は西洋医学が元となっており、漢方治療においても西洋医学的切り口からとらえられることが多く、この病気にはこの漢方という考え方が多いのが印象です。しかし、どうしても西洋医学で明快に病気を指摘できない症状があります。

 

手足の冷え、こむら返り

頭ののぼせ

眼の下のクマ、しみ

不眠、不安感

原因不明の腹部症状

肩こり、首の痛み、頭痛

 

これらの症状が複数に出る時、西洋医学の考えでは非常に困ることがしばしばあります。

例えば、西洋医学ではこのようになります。末梢循環改善薬、降圧薬、ホルモン療法、美白関連のお薬、睡眠薬、抗不安薬、便秘薬、胃薬、痛み止め…といくつも薬を飲むことになってとても大変です。ここで和漢診療学の考え方を用いると

 

「本証は瘀血(おけつ)の状態である」

 

これで足りるわけです。そして、処方される薬はその症候に合わせて1種または2種の漢方を飲むだけでよいということになります。いい食事をして、運動をたくさんしていればこのような症候が出にくいのかもしれませんが、実践に移すのは難しいことが多いと思います。当院はまずしっかり西洋医学的観点での各種検査、治療をお勧めしながら、時に古き良き漢方の考え方が必要な時に臨機応変に和漢診療を行っております。ご興味のある方はまたご相談ください。

 

青野クリニック 院長 青野 悟志