みなさん、こんにちは。今日は手のふるえについてお話したいと思います。

 

「コップで水を飲む時に、手がふるえるので、こぼれそうになる」

「人前で手がふるえるのが気になって、外出するのが億劫になってしまう」

 

このような症状でお困りの方はいませんか?このように手や声、頭がふるえる病気を

 

「本態性振戦」

 

と言います。本態性振戦は、40代以上の方で20人に1人、65歳以上では5人に1人の割合で発症する病気です。日常生活に支障が出るものの、様々な工夫でなんとか生活されている方も多いのではないでしょうか。そして、生命にかかわることがないことから、医療機関を受診しても様子見されたり、治療しなくてもいいと説明されることも多いのですが、

 

「本態性振戦」にはお薬による治療法があります。

 

また、それらが無効の時は、保険適応外ですが、MRIを用いた超音波集束治療機器を用いた先進医療もあります(当院の関連では、大阪大学医学部付属病院の脳神経外科、神経内科と彩都友紘会病院による治療チームで実施されており、治療時間は3~6時間、2泊3日の入院と言われています)。

 

もちろん、本態性振戦と診断されるまでには、手がふるえるその他の病気の診断も重要です。手のふるえが起こるほかの病気としては、パーキンソン病、甲状腺機能亢進症、脳梗塞、アルコール依存症があります。

 

長年手のふるえがあって困っているけれど、なんとかなっているし、気にしていないという方も、少し医師に相談することで生活の質を大幅に改善できるかもしれません。まずは普段のかかりつけの主治医に相談してみるのはいかがでしょうか。

 

青野クリニック 院長 青野 悟志