皆様、こんにちは。久しぶりにブログの更新を致します。今日は糖尿病の治療薬についてお話したいと思います。以前に糖尿病の治療のブログを書かせて頂いた時には、経口薬について主に解説させて頂きました。今回はインクレチン製剤(GLP-1、GIP)についてお話をさせて頂きたいと思います。

 

 GLP-1やGIPは主に血糖を下げるインスリンというホルモンの体内産生を増やすお薬です。以前のブログで紹介したDPP-4阻害薬と親戚関係にあるお薬ですが、DPP-4よりも一段階直接的にインスリン産生を上げることが特徴です。糖尿病の患者様の多くがDPP-4阻害薬を内服しておられ、なかなかコントロールが良くない時にステップアップ的に使われることが多い印象です。

 

 このお薬は飲み薬と注射製剤がありますが、体重減少効果があることから、飲み薬がダイエット薬としてネットショッピング(美容関連の通販として)で流通してしまっているようです。私は糖尿病治療を専門とするものではありませんが、このことについては大変危惧しております。お薬自体は糖尿病治療において大変すばらしいものですが、例えばすでに糖尿病の治療を受けている人が内服すると作用が重複して低血糖を起こしてしまったりします。

 

 ただ、糖尿病の治療において、このような新しい薬剤が開発されたことは、治療を日々継続しておられる患者様にとって朗報と思い、ブログにさせて頂きました。

 

青野クリニック 院長