みなさん、こんにちは。いよいよ梅雨入りしましたが、いかがお過ごしでしょうか。今日は糖尿病についてお話したいと思います。

 

糖尿病の治療は私が医師になった十数年前と現在では全く異なる景色となっております。以前はというと、インスリン注射が大変というイメージでした。しかし、現在は経口糖尿病薬だけでも以下のように、たくさんのお薬が開発され、インスリン導入率はぐっと下がっています。以前に糖尿病(2型)かもと言われたけれどもなかなか治療したくない方も多いとはおもいますが、糖尿病(2型)は「膵臓が疲れてしまう病気」で、疲れる前に治療すれば、インスリンなどの注射製剤を生涯使わなくても過ごせます。

 

【経口薬一覧】

インスリン分泌促進系

・DPP-4阻害薬

・スルホニル尿素薬

・速効型インスリン分泌促進薬

 

インスリン抵抗性改善系

・ビグアナイド薬

・チアゾリジン薬

 

糖吸収・排泄調節系

・αグルコシダーゼ阻害薬

・SGLT-2阻害薬

 

特に、最近開発されたSGLT-2阻害薬は尿から摂取した糖を排泄し、膵臓のインスリン分泌の負担を減らし、また腎に作用して糖尿病性腎症の悪化を遅らせる効果もみられることが分かりました。また心臓が悪い方の心血管系のイベント発症率も低下させるというデータも出ております。従来の治療から、最新の治療へ目まぐるしく変化していっております。当院ではそのような治療の導入をお手伝いし、強化インスリン療法などのより専門的治療が必要であれば関連糖尿病内科への紹介も行っております。健康診断の結果、特定健診の結果をお持ちになり、いつでも相談ください。

 

青野クリニック 院長 青野 悟志